Colaboに不正会計疑惑が浮上したことから、暇空茜さんが住民監査請求を行いました。
その結果、『請求人の主張の大半は妥当ではない』とする一方、Colaboの経費生産に一部不当な点があるとして東京都に再調査を指示しています。
何がアウトだったのか・・この記事で分かりやすくまとめました。
暇空茜のColaboに対する住民監査請求の結果まとめ!
【出典元:https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp】
2023年1月5日、暇空茜さんが提出した住民監査請求の結果が出ました。
令和3年度東京都若年被害女性等支援事業委託契約の委託料の精算には不当な点が認められ、その限りで本件請求には理由があるから、次に掲げる措置を講じることを勧告する。
(1)監査対象局は、本件契約に係る本事業の実施に必要な経費の実績額を再調査及び特定し、客観的に検証可能なものとすること。
(2)調査の結果、本事業として不適切と認められるものがある場合や委託料の過払いが認められる場合には、過去の事業年度についても精査を行うとともに、返還請求等の適切な措置を講じること。【出典元:https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp】
内容を簡単にまとめました。
監査の結果に不正な経費が疑われたため、次の2点を勧告します。
①経費の実績額を再調査、実費が客観的にわかるように資料(領有書など)を提出してください。
②不適切な会計があった場合、過去の分も遡って調査して過払いがあれば返還してください。
期限は2月末までとなっています。
Colaboの代表である仁藤夢乃さんはこの結果を受けて、『不正会計はなかった』とツイートしています。
Colaboとしては当然の結果ですが、「違法」なことも「会計不正」もなかったことが明らかになりました。
ぜひ多くの方に読んでいただきたいです。 https://t.co/SAoDySKBbK
— 仁藤夢乃 Yumeno Nito (@colabo_yumeno) January 4, 2023
暇空茜のColaboに対する住民監査請求の結果まとめ!妥当ではない点とは?
住民監査請求の結果、『請求人の主張は妥当ではない』とされたのは
『妥当ではない』という言葉に違和感を感じます・・。
「妥当」の対義語は「不当」になりますが、あえて『妥当ではない』という言葉を使っているということで、『妥当ではないけど不当とは断言できない』という意味が込められているのではないかと考えられます。
『妥当ではない点』を1つずつ詳しく見ていきましょう。
不適切な点だけ知りたい方は、次へ飛ばしてください。
①宿泊費
ホテル宿泊支援として、1泊1万円×300泊=300万円が計上されています。
しかしColaboの2021年度の報告には、ホテル宿泊は61名232泊と記載されているため、68泊分の68万円が水増し請求されているのではないか、と暇空茜さんは指摘。
②車両費
- タイヤ交換3000円
- ドライブレコーダー 10万円
の合計40万円が車両関連費として計上されています。
しかし2021年度の会計報告では車両費は20万465円となっており、車両費40万円は不正申告であると指摘。
③バスカフェのガソリン代
バスカフェの駐車場は川崎市にあり、川崎市⇄新宿・渋谷を年間34回、活動のため往復しています。
その為、ガソリン代が年間30万円申請されているが、実際のガソリン代の4倍を申告しているのではないかと指摘しています。
④タイヤ交換費
令和元年から4年連続で、冬タイヤと夏タイヤの購入申請をしています。
バスカフェは年間34回しか活動していないにも関わらず、毎年タイヤを2回交換していること
バスのタイヤは1本2万×4本で8万円の計算だが、30万円を計上している
ことはおかしいのではないか、と指摘しています。
⑤通信運搬費
通信運搬費として21万6000円が計上されています。
しかし報告書には
携帯電話代24万円(月2万円×12ヶ月)
インター ネット代36万円(月3万円×12ヶ月)
となっており、どちらも21万6000円より少なく計算が合わない。
令和2年度の実績を転載しているのではないか、と指摘しています。
⑥会議費
2021年度の会計報告では、会議費として事業費74,8032円+管理費42,009円=合計116,811円となっています。
しかし20万円が申告され支払われていることから、過大申告ではないかと指摘しています。
⑦医療費の二重申請
69万4010円が医療支援されていますが、65万円を医療費として申請して支払われているおとから、二重請求しているのではないかと指摘しています。
しかし『請求人の主張は一部を除き妥当ではない』とも記されていることから、不正があったことも認められています。
次で詳しく見ていきましょう。
暇空茜のColaboに対する住民監査請求の結果まとめ!不正な点を簡単に詳しく!
Colaboの会計には
- 委託事業の経費として計上するに当たり不適切な点があるもの
- 委託事業の経費として計上するに当たり妥当性が疑われるもの
があると監査委員が認めています。
1つずつ見ていきましょう。
①人件費と法定福利費について
人件費や法定福利費について、経費として計上するに当たり不適切な点があると指摘しています。
・按分の根拠となる考え方が不明瞭であり、その統一が不適切な項目がある
相談事業、アウトリーチ事業、食事・物品提供、緊急時の保護・宿泊支援、生活支援等の活動など
・税理士報酬と法定福利費を按分をせず全額計上している
・給与は所得税などの税額を控除した金額を計上し、過少計上している
②領収書について
・領収書と認めることが難しいような領収書が含まれている
・領収書がないものの経費が計上されている
本事業の特性上やむを得ない事由があることは理解できるものの、証ひょう書類としての性質上、領収書として認められるか否か疑義が生じるような領収書が含められていることは不適切である。また、領収書が示されていない事項が本件経費に計上されていることは不適切である。
【出典元:https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin5.pdf】
③事業実績額の内訳の記載について
実際には購入していないものを購入したことにしており、不適切である。
本件事業実績額の内訳には実際とは異なる備品や購入していない備品が記
されており、実態を正確に反映せずに本件事業計画書の事業所要額の内訳を
そのまま転記したものと思われるものが見受けられることは不適切である。
【出典元:https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin5.pdf】
④履行確認について
アウトリーチ支援について、提出された報告書では実態が分からず不適切である。
本件契約の履行確認において、本件契約の仕様書に記載のアウトリーチ支 援のうち、「1夜間見回り等」では、「声掛けや相談支援を原則として週1回 程度実施する。または、都内繁華街などに常設の相談場所を設置し、原則週 1回以上若年被害女性等の相談に応じる」とされているところ、本件実施状 況報告書では、特定の事業によるアウトリーチ実施回数と声掛けをした人数 や参加者数の記載にとどまることは、その実態が把握できず不適切である。
【出典元:https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin5.pdf】
⑤給食費、宿泊支援費について
・高級なレストランでの食事代やホテル宿泊代
・食事代とは言えないような物品の購入代
・宿泊支援費について、都外での宿泊代
などが計上されており、不適切である。
対象人数が不明であるものの、一回当たりの支出が比較的高額なレストランでの食事代やホテルの宿泊代、また食事代とは理解し難い物品の購入代が 計上されている。
さらに、宿泊支援費について都外遠隔地での宿泊代が計上 されていることなど、本件契約の仕様書に記載される文言そのものからは委 託事業の経費として計上することに妥当性が疑われるものが見受けられる。
【出典元:https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin5.pdf】
結論
監査委員は結論として、Colaboの会計には不当な点が認められたことから、東京都福祉保健局に対し、2月28日までに会計の再調査や不適切な会計があった場合の過払金の返還を求めています。
以上のとおり、本件精算には不当な点が認められ、その限りで本件請求には理由 があるから、以下のとおり、法第242条第5項に基づき、次に掲げる措置を講じることを勧告する。
1 令和5年2月28日までに、 (1)監査対象局は、本件契約に係る本事業の実施に必要な経費の実績額を再調査及び特定し、客観的に検証可能なものとすること。
(2)調査の結果、本事業として不適切と認められるものがある場合や委託料の過払いが認められる場合には、過去の事業年度についても精査を行うとともに、返還請求等の適切な措置を講じること。
【出典元:https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin5.pdf】
まとめ
暇空茜さんが指摘していることは証拠なども薄く、不当とは言い切れないことから『妥当ではない』と却下されています。
しかし監査委員は、過年度も含めた帳簿や領収書などを2月28日までに提出するよう求めています。
提出されたもの検証し、違法や不正などがあれば明らかになっていくのではないでしょうか。
Colabo側が2ヶ月で領収書や報告書などの証拠をきちんと出せば、不正はなかった・暇空茜さんがデマを流していたということが明らかになるでしょう。